NPO法人にしてメリットはありますか?
- グループでの活動の必要性を検討し、個人ではなくグループにて活動することにしました
- 活動の永続性を検討して、一時的な活動ではなく継続して活動を続けると、前向きな意見が出ました
- 任意団体ではなく、きちんとした法人格の取得の必要性を感じています
NPO法人のメリットは、
1.社会的信用の増加
2.団体名による契約や登記が可能
3.組織を永続的に維持できる
4.経費の認められる範囲が広い
5.職員採用に有利
6.責任の所在が任意団体と比べ明白である
7.官公署から事業委託・補助金が受けやすい
8.金融機関からの融資も可能
9.会社法人とは比べ物にならないほどの節税が可能
10.以外と簡単に多額の資金を集めることができる
11.会社法人より広報にお金がかからない
となります。(詳細はこちら)
これらメリットをすべて享受できればいいのですが、それぞれ団体の将来の方向性が違ってきますので、あらゆるNPO法人にてこの11個のメリットの享受を目指す必要はありません。
(金融機関からの融資を考えていなければこのメリットは特に必要ありませんし、自治体から事業委託などを考えていなければこのメリットも関係ありません)
ただし、どのメリットも享受できそうにない、というのならばあえてNPO法人という法人格を取得する必要がないともいえます。
以下の5つのメリットを享受できるかどうかを検討してみてください。
この5つのメリットのうち、最低でも3つは該当しないと、「面倒な事務手続き」と「半年以上の期間」をかけてNPO法人化して活動する意味がないと弊社では考えています。
1.社会的信用の増加
NPO法人は毎年所轄庁に活動報告を行い、提出した報告書は原則誰でも閲覧することができるようになっていますので、会社や任意団体と比べて、団体の活動面・財務面の透明度が抜群に高くなります。この情報公開制度をうまく活用すれば、社会的な信用を得て活動していくことが可能になります。
逆に所轄庁への報告を適当にいいかげんな対応で行っていると、このメリットは享受できません。逆に信用を落としてしまうことにもなりかねます。
社会的信用を得る為に、積極的に情報公開を行っていく気があるかどうか?
なければNPO法人の運営者には向いていないといえるでしょう。
2.団体名による契約や登記が可能
NPO法人名で銀行口座が開設できたり、
NPO法人名で電話回線や携帯電話が契約できたり、
NPO法人名で事務所の賃貸借契約ができたり、
NPO法人名で自動車の購入・リースができたり、
など、NPO法人として各種契約ができるようになります。仮に代表者が変更したとしても、法人名にて契約しておけば、面倒な名義の変更手続などが必要なくなります。
ただし、これらの契約は「代表者個人の名前」でも契約はできてしまいます。
団体が大きくなってくると、いつまでも個人名義の契約では支障がでてくるのですが、団体が小さなうちは代表者個人名義の契約でも、「その代表者が代表を辞めた」、ということがない限り大きな支障はありません。
法人名で契約しなければいけない規模で活動を行うのか?
行う予定が暫くないならば、今の段階ではNPO法人にする必要性は小さいといえます。
3.経費の認められる範囲が広い
税法で定められている収益事業を行うならば、任意団体にて税務申告を行うより、NPO法人として税務申告を行った方が必要経費が認められる範囲が広くなります。
ただし、税法に定められた収益事業を行わないNPO法人にとっては法人税などの申告義務がはじめから生じないことになりますので、このメリットは関係ありません。
4.職員採用に有利
NPO法人と任意団体とでは、ハローワークに求人票を出したときの反応が全く異なります。求職者の問い合わせはNPO法人で求人票を出した方のが圧倒的に多いのです。よってNPO法人は任意団体より優秀な人材を集めることができるのです。
ただし、このメリットも「人材を採用するレベル」まで団体が大きくならないと関係がありません。活動規模が大きくなって、従業員の採用を考えるレベルにまで団体が成長したときにNPO法人化を考えても遅くはないともいえます。
5.以外と簡単に多額の資金を集めることができる
会費制度や寄付金制度をうまく構築し、会員獲得に成功したならば、結構な金額が会費収入・寄付金収入として毎年見込めるようになります。
ただし、「NPO法人だから」という理由で黙っていても会費や寄付金の収入が発生するわけではありません。趣旨に賛同してくれる方を集め、会員組織化し、お金をいただくには、情報公開を徹底し、「なぜ会費や寄付金を募っているのか?」「この法人に寄付をすることによってどういった好影響がもたらされるのか?」を多くの方に周知させなければいけません。
その努力を惜しまず、ひたすら継続していく意気があるかどうか?です。
なければ会費や寄付金は集まってきませんので、NPO法人にする必要性は小さいといえます。
NPO法人設立認証を申請するには、このHPで説明しているように、非常に多くの書類を作成しなければなりません。設立認証だけでなく、その後の手続など、とにかくNPO法人を設立するとこれから先は書類との戦いが始まります。
もちろん、書類の雛形は、内閣府や都道府県庁に「NPO法人の手引き書下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、都道府県によってはHPから手に入れることもできます。
しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりはっきり言って不可能です。
苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと設立が認められたNPO法人というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「NPO法人を作ること」が目的ではないはずです。NPO法人で事業を興すこと・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? NPO法人の申請に時間をかけるならば、設立後の活動準備に時間をかけた方が設立者・そしてそのサービスを受ける消費者にとっても利益となると思われます。
そこで、弊事務所では、申請書類の認証申請手続きはもちろん、設立後の届出、法務アドバイス、記帳会計代行など設立代表者様の負担を少しでも減らせるように、各種サービスを提供しております。また、NPO法人は設立後も様々な書類を提出しなければいけません。所轄庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、ご利用ください。
必見! NPO設立を専門家に依頼するメリットは?・NPO設立費用・価格表
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行政書士法人甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】
NPO設立・運営支援コンサルタントとして皆様のNPO設立をバックアップいたします。
詳細プロフィールはこちら
日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり弊社が掲載されています。
女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。
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