NPO法人は異業種進出に制限があります

〜他分野への進出は簡単にはできません〜

NPO法人の設立には、
「現在、○○が問題になっているので、私達はこれを解決するために△△の活動を行い、○○を解決し、公益の増進に寄与していきたい」
といった『設立趣旨』が必要になります。設立時だけでなく、NPO法人設立後も、この設立趣旨に添って事業を行っていくことになります。

仮に、
   ◆託児所・保育所の運営
   ◆学童保育サービスの提供
   ◆高齢者や障害者への介護サービスの提供

といった事業をNPO法人で実施していきたいならば、
『現在、都市部の一般家庭では女性(主婦層)の社会進出や核家族化が進み、従来家族内で行われてきた「乳幼児の保育」や「学童の保護」「障害者や高齢者への介護」が十分に提供できていない。よって、この法人は乳幼児には保育サービスを、小学生には学童保育を、介護を必要とする高齢者や障害者には介護サービスを提供することにより、誰もが快適に過ごすことができる社会実現に寄与したい。』
というような設立趣旨を考え、その設立趣旨に基づいて「託児所・保育所の運営」「学童保育サービスの提供」「高齢者や障害者への介護サービスの提供」といった事業を行っていくことになります。

NPO法人はこの趣旨から外れない限り、いろいろなサービスを定款や登記簿謄本に「事業内容」として記載でき、その記載に基づき事業実施ができますが、逆にいえば、この趣旨から外れてしまう活動・事業はできません。

例えば「人材派遣業が儲かる」と聞いて実施したいと思っても、このNPO法人の設立趣旨に添った事業とはいえませんので、実施できないということです。(事実上、「保育サービス」「学童保育サービス」「介護サービス」に事業内容が限定されます)

どうしても設立趣旨からはずれる事業を実施したいというならば、設立趣旨や定款に記載している設立目的・活動目的そのものを変更する必要があります(前ページに記載しているように変更手続に4ヶ月ほどの時間がかかります)。当然、定款に記載される設立目的・活動目的は意味が通じる文章でなければいけません(どんな目的でもホイホイと付け加えることが出来るわけではありません)。

上で例示したような「高齢者・障害者福祉」や「子育てサポート」といった分野は、根底にある問題部分が多少似ている・共通している部分がありますので、「高齢者・障害者福祉」「子育てサポート」を網羅する設立趣旨・目的を考え出すことは可能ですが、「環境ビジネスと託児所の経営を一つのNPO法人で行いたい」となってきますと、筋の通った設立趣旨・目的がすぐには考えられず、どうしても思いつかない場合は、所轄庁も定款の変更を認めてくれないことになりますので、事業実施ができません。

ところが、会社の場合は「設立趣旨や目的に従わなければいけない」とか「関連した事業しか実施できない」という制限はありませんので、会社の定款に記載されている事業目的を変更し、適法に事業実施に関する手続や許可取得を行っていれば、ほぼどんな商売でも行えます。

よって、「幅広く儲かる事業を実施していきたい(又は実施する可能性がある)」ということならば、「NPO法人での起業」は自動的に選択肢から外れることになります。


なおNPO法人での起業は、事業の拡張性は会社と比べると大きく見劣りしますが、「設立趣旨に沿った活動しかできない」ということは、よほどのことがない限り経営方針もぶれることがありませんので、行政や他団体と特定の分野ではタイアップして活動していきやすいのも事実です。

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NPO法人設立手続は甲子園法務総合事務所にお任せ下さい

 NPO法人は他の法人(会社など)に比べて非常に手間と時間がかかります。「一般の人がNPO法人を設立するのには8ヶ月から1年かかる」と言われているのも、決定事項の多さ、書類作成の量を見ていただければ納得していただけると思います。
 設立認証だけでなく、登記手続やその後の手続など、とにかくNPO法人をつくるとこれから先は書類との戦いが始まります。

 もちろん、書類の雛形は、所轄庁(都道府県庁又は大都市市役所)に「NPO法人の手引き書下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、所轄庁によってはwebサイトから手に入れることもできます。

 しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりはっきり言って不可能です。

 苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと設立が認められたNPO法人というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「NPO法人を作ること」が目的ではないはずです。NPO法人で事業を興すこと・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? NPO法人の申請に時間をかけるならば、設立後の事業準備に時間をかけた方が設立者・そしてそのサービスを受ける消費者にとっても利益となると思われます。

 そこで、弊事務所では、申請書類の認証申請手続きはもちろん、NPO法人の名称・事業目的の決定・役員選任の際のアドバイスなど「NPO法人設立前の準備段階」から専門家ならではの知識・経験を活かしたコンサルティングを行っており、あなたの事業展開をバックアップしております。また、NPO法人は設立後も様々な書類を提出しなければいけません。所轄庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、弊社のサービスをご利用ください。

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本サイトにて説明しているような、
  ・法務局での各種証明書の取得
  ・銀行口座の開設
  ・法人クレジットカードの取得
などの「経営マメ情報」的なことから、
  ・NPO法人の経理代行
  ・法人設立時の税務関連届出や毎年の税務申告
  ・所轄庁への活動報告
といった「NPO法人制度にて定められた諸手続」まで、甲子園法務総合事務所では提携税理士事務所・社会保険労務士事務所と協力して、あなたのNPO法人経営をサポートしております。

NPO法人は会社や他の法人と比べると設立する費用がホントに少なくて済むのですが、当然のことながら経営し事業を発展させていくにはお金が必要になってきます。NPO法人であっても、活動資金を獲得し、より大きく活発に活動を継続していくには、利益を追求する会社などと同様の視点が求められます。

弊社が会社設立・NPO法人設立、経営サポートを通じて得てきた知識と経験を、ぜひともみなさまのNPO法人でもお役立てください。

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