設立趣旨書の作り方
- 用紙の大きさは、日本工業規格A列4番で作成します。
- 提出する所轄庁によって必要部数が異なる場合がありますので、必ず手引き書を確認してください。(大阪府庁や兵庫県庁に提出する場合は2部必要です)
- 設立趣旨書には、法人を設立しようとするに至った経緯、設立目的、事業内容、法人格が必要な理由などについて、第三者が容易に理解できるよう具体的に記載しましょう。すでに活動している団体で、法人化後もその活動を継続する場合は、従来の団体の設立趣旨を尊重して作成しましょう。
- 所轄庁によっては過去の活動実績やNPO法人設立に至る経緯を記入しなければいけないところもあります。
- 上記は大阪府庁に提出する設立趣旨書の見本です。所轄庁によって書式は大きく変化しますので、設立趣旨書作成の際には必ず所轄庁から「申請の手引き書」を取り寄せて確認しながら作成していってください。大阪府では必要ありませんが、設立代表者の押印(認印で可)や設立総会開催の年月日を記載しなければいけない所轄庁もあります。
設立趣旨書作成のポイント
この趣旨書は、いわばNPO法人格取得の訴えになるものです。なぜ法人化しなければならないか、なぜNPO法人でなくてはいけないのかを熱意をもって訴えてください。
とは言っても、なかなか頭に思い浮かばず、白い紙を前にペンを持ち、「う〜ん。。」と、うなってしまうのが、この「設立趣旨書」です。
さすがにこの書面は他団体のものを丸写しするわけにはいきません。
団体ごとにそれぞれ設立趣旨や活動内容、法人成立までの経緯が異なるため、同じ設立趣旨書が存在すること自体が不自然になってしまうのです。
そっくりそのまま使える設立趣旨書の雛形は存在しませんが、「こんな感じで文章を考えてみよう」というものならば存在します。
下の文章が弊社が設立趣旨書を考えるときに使用しているテンプレートです。空欄部分に言葉を当てはめていきながら、徐々に文章量を増やしていきます。
「現代社会では( 1 )が問題になっています。しかしながらこの問題は( 2 )することで解決すると思われます。そこで、この法人は( 3 )に対して( 4 )に関する事業を行い、( 5 )に寄与することを目的とし、設立します。しかし、任意団体や会社では( 6 )が問題になるので、特定非営利活動法人の設立が望ましいと考えています。皆様のご理解と幅広いご支援をお願いいたします。」
このような感じで設立趣旨を考えてください(文章は長くなっても結構です)。
- 「1」には、現在、社会的に問題になっていて、この法人を作る動機・きっかけになったことを書いてください。
- 「2」には、「1」の解決策を記載します。
- 「3」には、誰に対して活動を行うのかを記載します。(受益対象者の範囲)
- 「4」には、どのような事業を行うのか(主要な事業内容)を記載します。
- 「5」には、どのような意味で社会の利益につながるのか(この法人の事業活動が社会にもたらす効果)を記載します。
- 「6」には、任意団体で活動した際の問題点などを記載します。
このホームページに載せている設立趣旨書も上の方法で作成したものです。弊社は介助犬の育成を行っていたわけではありませんので、この設立趣旨書を作成するまで介助犬に関する知識・現在の状況はほとんど知りませんでした。
そこで、インターネットや文献で介助犬に関する情報を入手し、それら情報を上のテンプレートにあてはめ、徐々に文章を増やしつつ、日本語らしく文章がきちんと繋がるように修正を繰り返していきました。
設立趣旨書は「このNPO法人は●●のために活動していきます」というNPO法人の『顔』といえるものなので、納得がいくまで文章を修正していきましょう。
次のページは、
NPO法人設立認証を申請するには、このHPで説明しているように、非常に多くの書類を作成しなければなりません。設立認証だけでなく、その後の手続など、とにかくNPO法人を設立するとこれから先は書類との戦いが始まります。
もちろん、書類の雛形は、内閣府や都道府県庁に「NPO法人の手引き書下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、都道府県によってはHPから手に入れることもできます。
しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりはっきり言って不可能です。
苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと設立が認められたNPO法人というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「NPO法人を作ること」が目的ではないはずです。NPO法人で事業を興すこと・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? NPO法人の申請に時間をかけるならば、設立後の活動準備に時間をかけた方が設立者・そしてそのサービスを受ける消費者にとっても利益となると思われます。
そこで、弊事務所では、申請書類の認証申請手続きはもちろん、設立後の届出、法務アドバイス、記帳会計代行など設立代表者様の負担を少しでも減らせるように、各種サービスを提供しております。また、NPO法人は設立後も様々な書類を提出しなければいけません。所轄庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、ご利用ください。
必見! NPO設立を専門家に依頼するメリットは?・NPO設立費用・価格表
・NPO設立依頼はこちら
・NPO設立無料相談はこちら
・依頼に関するQ&A
・NPO法人用印鑑販売
・NPO法人17分野の活動
・NPO法人のメリット
・NPO法人のデメリット
・NPO法人設立で失敗しない為に
皆様からよくいただく質問をまとめました
・NPO法人で起業・独立する際のメリット・デメリット
・NPO法人の利用方法
・失敗しないNPO起業マニュアル
社長になりたい方必見!
行政書士法人甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】
NPO設立・運営支援コンサルタントとして皆様のNPO設立をバックアップいたします。
詳細プロフィールはこちら
日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり弊社が掲載されています。
女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。
マスコミ取材、講演・執筆のご依頼はこちらから