これにより、従前は非営利法人といえば、
- 社団法人
- 財団法人
- NPO法人(特定非営利活動法人)
- 一般社団法人
- 一般財団法人
- 公益社団法人
- 公益財団法人
- NPO法人(特定非営利活動法人)
ここでは「NPO法人と一般社団法人・一般財団法人の違い」について解説していきます。
まず大きく異なる部分が「自由度」です。
NPO法人は特定非営利活動促進法により活動内容がある程度制限されています(特定非営利活動促進法で定める20分野に制限されます)。
また、
- 不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与することが求められる。
- 社員(総会で議決権を持つ正会員)の資格を制限することはできない。
- 所轄庁に事業報告を行うことでの情報公開が義務付けられている。
ところが、一般社団法人や一般財団法人には上で説明したNPO法人特有の制限は設けられていません。よって、
- 活動内容は制限されていません。
- グループに属する者のみの利益の増進に寄与することが目的でも構いません。
- 社員(総会で議決権を持つ正会員)の資格を制限することもできます。
- NPO法人のような情報公開制度はありません。
法律上の非営利とは「利益を構成員(正会員など)に分配しないこと」という意味です。とりあえず一般社団法人・一般財団法人も「利益を構成員(正会員など)に分配しないこと」が義務付けられていますので、なんとか『非営利法人』に区分されていますが、設立者・経営者の意思次第で株式会社等の会社と同じような利益追求型の経営が可能となる法人種別となっています。
ただし、これだけ自由度が高くなるとはっきりって「会社」とあまり変わらない活動も可能になってしまいますので、一般社団法人・一般財団法人はNPO法人と比べて税制面は優遇されていません。
NPO法人は設立登記時の登録免許税(収入印紙代)や、役員変更・住所変更・事業目的変更等の変更登記時の登録免許税(収入印紙代)は免除されていますが、一般社団法人・一般財団法人にはこれら登記手続に関する印紙代免除の制度はありません。
さらにNPO法人の場合は、
NPO法人にかかる税金
http://npo.ii-support.jp/npo/page183.html
に記載しているように法人税や法人県民税・法人市民税等に優遇措置が設けられていますが、一般社団法人・一般財団法人の場合は、普通に設立して運営するだけではNPO法人のような優遇は受けることができません。
これらより、一般社団法人・一般財団法人の税制は株式会社等の「会社組織」に非常に近いと言えます。
ちなみに一般社団法人や一般財団法人でもNPO法人と同じように法人税の優遇を受けることができますが、
・非営利性を徹底させること
等の要件が必要になります。
一般社団法人・一般財団法人をこの要件に当てはめていくと、あまりNPO法人と変わりない法人概要となりますので、「あえて一般社団法人・一般財団法人を選ぶ必要があるのか?」とも言えます。
人それぞれ意見があると思いますが、弊社では、一般社団法人・一般財団法人よりもNPO法人の方が、
- 活動内容が不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与することが求められている
- 情報公開等の制度も設けられている分、法人運営の透明性が高い
ということで、公益性・非営利性が高いと言え、公益活動や非営利活動を本格的に行っていくならば、NPO法人の方が税制的にも優遇されている分、NPO法人の方が向いている、と考えます。
※こちらもご参照下さい(NPO法人何でもQ&Aより抜粋)
NPO法人と一般社団法人・一般財団法人の比較
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NPO法人設立認証を申請するには、このHPで説明しているように、非常に多くの書類を作成しなければなりません。設立認証だけでなく、その後の手続など、とにかくNPO法人を設立するとこれから先は書類との戦いが始まります。
もちろん、書類の雛形は、所轄庁(都道府県庁や大都市市役所)に「NPO法人の手引き書下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、所轄庁によってはwebサイトから手に入れることもできます。
しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりはっきり言って不可能です。
苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと設立が認められたNPO法人というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「NPO法人を作ること」が目的ではないはずです。NPO法人で事業を興すこと・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? NPO法人の申請に時間をかけるならば、設立後の活動準備に時間をかけた方が設立者・そしてそのサービスを受ける消費者にとっても利益となると思われます。
そこで、弊事務所では、申請書類の認証申請手続きはもちろん、設立後の届出、法務アドバイス、記帳会計代行など設立代表者様の負担を少しでも減らせるように、各種サービスを提供しております。また、NPO法人は設立後も様々な書類を提出しなければいけません。所轄庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、ご利用ください。
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行政書士法人甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】
NPO設立・運営支援コンサルタントとして皆様のNPO設立をバックアップいたします。
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日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり弊社が掲載されています。
女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。
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